ヘパリンとは
ヘパリンは血液凝固を抑える抗凝固薬で、外科手術や透析など様々な医療現場で使用されます。自然に肝臓や肺で産生されるほか、製造されたヘパリンが手術時に投与されます。
ヘパリンの主な用途
透析患者における血液凝固の予防や、心臓カテーテル内の血栓除去のために広く用いられます。ヘパリンがなければ出血が増加し、貧血が悪化する恐れがあります。
問題が発生した経緯
2007年以降、ヘパリン投与後にアレルギー反応を訴える患者が増加しました。米国食品医薬品局(FDA)は、反応が多く見られたのは高用量投与が原因とし、できるだけ低用量で、ゆっくり投与することを推奨しました。
供給源の違いによる影響
問題の原因は、バクスター・インターナショナル社が製造したヘパリンに汚染があったことでした。一方、イリノイ州の APP Pharmaceuticals が製造するヘパリンは問題が確認されておらず、FDA はバクスター社の供給削減を補うために APP 社の生産拡大を要請しました。
代替薬の選択肢
バクスター社のヘパリンを使用せざるを得ない場合は、ステロイドや抗ヒスタミン薬で副作用を予防することが推奨されます。その他の代替薬としては、経口抗凝固薬のワルファリン(クマリン系合成薬)、ヒルデリン(ヒルのタンパク質クローン)、ダナパロイド(ヘパリン類似薬)などが検討されていますが、2009年夏時点ではまだ承認されていません。
