IRB(施設内審査委員会)の監査手順

IRB(Institutional Review Board、独立倫理委員会、倫理審査委員会)は、人を対象とした臨床研究を審査・承認・監視する組織です。主な役割は、研究参加者の権利・安全・福祉を保護することです。

臨床研究者は、臨床試験を開始する前に必ずIRBの承認を得る必要があります。多くの病院や研究機関には内部にIRBが設置されており、民間診療所では外部のセンターIRBを利用することが一般的です。

もともとIRBは非営利団体で、さまざまな職種・背景をもつボランティアで構成されていました。臨床研究が高度化するにつれ、営利目的のIRBも増え、倫理審査の質が問われるようになっています。したがって、スポンサーや研究者は、監査能力の高いIRBを選定することが重要です。

必要なもの

  • 基本的なGCP(Good Clinical Practice)知識
  • 良好な対人スキル

監査手順

  1. メンバー名簿と運営指針の取得・監査

    IRBは、科学的・非科学的メンバー、民族的多様性など、最低5名以上の構成が求められます(米国基準)。運営指針と実際の運用が合致しているか確認してください。

  2. IRBメンバーの資格確認

    メンバーの履歴書を取得し、専門分野や審査経験をチェックします。会議出席状況や、規制文書に署名する人物が名簿に記載されているか、また投票メンバーが対象試験に関与していないかを確認してください。

  3. 会議議事録の確認

    過去に同様の臨床試験を審査した議事録を閲覧できれば最も望ましいですが、プライバシー保護の観点で閲覧が難しい場合は、機密情報をマスクしたサンプル議事録の提供を求めます。議事録から投票手続きが規制に適合しているかを評価します。

  4. 臨床研究者の資格審査プロセスの確認

    IRBがどのようにして研究者の資格を判断するか、また被験者から研究者に対する苦情があった際の対応フローを把握してください。

  5. 是正措置・報告プログラムの確認

    不正や研究不正行為の指摘があった場合、IRBがどのように監査を実施し、スポンサーやFDAへ報告するかを確認します。是正措置の手順が明確であることが重要です。

  6. 研究参加者保護の責務

    倫理委員会、スポンサー、研究者、FDAが共同で参加者の保護に責任を負います。参加者や一般市民も、倫理違反や不正を発見したらスポンサーの品質保証部門、IRB、またはFDAへ報告できる仕組みが整っているか確認してください。

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