健康保険未加入がもたらす影響
米国議会予算局の推計によると、5600万から5900万人が健康保険に加入していません。保険未加入の主な理由は、保険を提供しない企業で働いていること、失業、食費と住居費以外に支出できない低所得です。この大規模な未保険層は、医療へのアクセス制限、健康状態の悪化、医療費の増大という深刻な影響を受け、消費者だけでなく医療提供者にも負担をかけています。
医療へのアクセス制限
保険の有無は医療サービスへの利用可能範囲を左右します。保険未加入者は、加入者と比べて受けられる診療や検査の種類が限定されます。短期的には医療費の負債を回避できるものの、長期的には適切な治療が受けられず健康が損なわれます。未保険者が少ない地域では影響は限定的ですが、未保険者が多数を占める地域では、全体の医療提供が縮小する恐れがあります。病院は支払い能力に関わらずすべての患者を受け入れなければならず、収益が減少するとサービス全体を削減せざるを得ません。
健康状態の悪化
保険未加入者は費用負担を恐れ、必要な医療を先延ばしにしがちです。『Journal of Healthcare Management』によると、未保険者は診療を遅らせ、処方薬の取得率が低く、治療を継続する割合も半分程度にとどまります。予防医療への参加が少ないため、早期発見が難しく、糖尿病や心疾患といった慢性疾患の管理が不十分になります。また、薬を指示通りに服用せず、量を伸ばすなどの自己管理が見られ、症状が重篤化するまで医療機関に足を運びません。
医療費の増大
未保険者は予防サービスを受けにくいため、病状が進行した時点での治療は高額になります。多くの低所得者は65歳でメディケアに加入できるまで医療を先送りする傾向がありますが、実際には症状が日常生活に支障をきたすまで医療を受けず、結果として重症化し高額な費用が発生します。『Western Journal of Medicine』の調査でも、未保険者の大半が「症状が続く」ことが医療受診のきっかけであり、金銭的理由が受診しない主因であると報告されています。
