ベッドサイド超音波(POCUS)とは

ベッドサイド超音波の概要

ベッドサイド超音波は、ポイント・オブ・ケア・ウルトラサウンド(POCUS)とも呼ばれ、患者のベッド横でリアルタイムに画像を取得し、臓器や血流の状態を評価できる医療技術です。救急科医、集中治療専門医、その他の医療従事者が、救急外来、集中治療室、病棟などで主に使用します。

主な活用領域

1. 心臓評価

心臓の構造や機能を観察し、心臓サイズ、壁厚、弁の動き、心膜液貯留などを評価します。心不全、弁膜症、心筋機能障害の診断・経過観察に利用されます。

2. 肺評価

肺の状態を確認し、胸腔内の液体(胸水)や空気(気胸)、肺実変などを検出します。肺炎、肺水腫、胸膜疾患の診断に有用です。

3. 腹部評価

肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などを観察し、胆石、肝硬変、膵腫瘍、腎結石、腹水などを検出します。

4. 血管評価

大動脈、下大静脈、末梢動脈・静脈の血流を可視化し、深部静脈血栓症(DVT)や大動脈瘤、末梢血管疾患の診断に役立ちます。

5. 産科・婦人科評価

胎児の状態や妊娠週数、胎盤の位置を評価し、骨盤内腫瘍や子宮外妊娠などの婦人科疾患の診断にも利用できます。

6. 手技ガイダンス

中心静脈カテーテル挿入、胸腔穿刺、腹腔穿刺、超音波ガイド下神経ブロックなど、各種手技中にリアルタイムで画像を提供し、安全性と成功率を高めます。

ベッドサイド超音波の利点と課題

ポータブルであるため、患者を画像診断室へ搬送する必要がなく、迅速な診断と意思決定が可能です。一方、画像取得や解釈には専門的なトレーニングと経験が必要で、適切なスキルを持つ医療従事者が実施すべきです。

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