MRI造影剤(ガドリニウム)の危険性と注意点
磁気共鳴画像法(MRI)は強力な磁場を利用し、臓器や組織の詳細な画像を取得します。X線と異なり放射線は使用しませんが、画像をより鮮明にするためにガドリニウム系造影剤が用いられることがあります。ガドリニウムはパラ磁性金属イオンで、ほとんどの人にとって安全ですが、稀に重篤な副作用を引き起こすことがあります。
アレルギー反応
ガドリニウム造影剤によるアレルギーは、X線造影剤(ヨウ素系)に比べて頻度は低いものの、発生することがあります。主な症状は蕁麻疹、かゆみ、目や皮膚の赤み、発疹、顔の腫れ、息切れなどです。
胎児への影響
妊娠中にガドリニウム造影剤を使用すると胎児にリスクがあるとされています。どうしても必要な場合は使用が検討されますが、可能な限り回避すべきです。授乳中の女性は、ガドリニウムは母乳にごく微量しか移行しないため、授乳を続けても問題ありません。
腎性系全身性線維症(NSF)
腎機能が低下している患者がガドリニウム造影剤を受けると、腎性系全身性線維症(NSF)を発症するリスクがあります。NSFは皮膚が厚く硬くなる疾患で、重症化すると致命的になることもあります。症状は皮膚の腫れ、硬化、かゆみ、灼熱感、色素沈着、眼の黄色い斑点、関節の硬直、筋力低下などです。腎不全や肝移植後の腎機能障害がある人は、できるだけガドリニウム造影剤の使用を避けるべきです。
