メディケアのAPC(外来支払分類)とは?
APCは「Medicare Ambulatory Payment Classification」の略で、米国のメディケア(Medicare)やメディケイド(Medicaid)患者に対する医療サービス費用を、病院が連邦政府に請求するためのコード体系です。患者の治療に使用した機器や手技、医薬品などすべてに固有のコードが割り当てられ、請求時に送信されます。
歴史
医療請求コードは1965年にリンドン・B・ジョンソン大統領がメディケア/メディケイド法を制定したことに端を発します。2000年に連邦政府は外来診療の前払制度(OPPS)を導入し、APCシステムを構築して病院への払い戻し額を規定しました。最大の法改正は2003年のメディケア近代化法(MMA)で、APCの運用が大幅に拡大されました。
使用方法
APCはメディケアとメディケイドの請求にのみ使用されます。民間保険は米国医師会が1966年に制定したCPT(Current Procedural Terminology)コードを用いて、診療内容を保険者に伝えます。
入院時の請求
APCコードは外来でも入院でも同様に適用され、患者が病院に滞在する間に使用されたすべての物品やサービスが請求対象となります。部屋代や食事代といった「room and board」も政府のメディケア/メディケイドプログラムから支払われます。
APCコードの請求手続き
医療コーディング専門家が手術や検査の内容、施設の規模、サービスの複雑性に応じて適切なAPCコードを選定し、請求書に記載します。コードが確定したら、病院はそれをCMSへ送信し、支払いを受けます。
対象となる医療行為
検査、診断、耐久医療機器、ホスピス、薬局、手術、救急搬送、麻酔、点滴投与など、医療スタッフが実施したすべての行為がAPCコードで請求されます。集中治療室や救急部から一般病室への転院も同様に請求対象です。
実施体制
病院はメディケアへ請求する際にAPCコードを使用しなければなりませんが、支払額は全国一律ではなく州ごとに設定されます。米国保健福祉省の下部組織である医療保険センター(CMS)がAPCプログラム全体を監督しています。
