老人ホームにおける日常生活活動(ADL)と評価指標
日常生活活動(ADL)とは
日常生活活動(Activities of Daily Living、ADL)は、本人が自立して行える基本的な生活動作を指します。ADLの実施能力が低下すると、介護施設(特に老人ホームや介護老人保健施設)への入所が検討されます。施設のスタッフは入居者のADLを定期的に評価し、ケアプランを適切に調整します。
Katz ADL評価尺度
Katz尺度は機能的自立度を測る代表的な指標で、以下の6項目を評価します。
- 入浴(スポンジ、浴槽、シャワー)
- 着替え
- トイレ
- 移乗(椅子からベッドへの移動など)
- 食事摂取
- 排泄管理
各項目を自立して行える場合は1点、合計で6点満点です。6点は完全自立、4点は中等度の障害、2点以下は重度の機能障害を示します。
手段的日常生活活動(IADL)
Katz尺度が基礎的な自立を評価するのに対し、Lawton & BrodyのIADL尺度は、より認知的な能力を要する活動を測定します。具体的には電話の使用、筆記、パソコン操作、洗濯、服薬管理、金銭管理、運転などが含まれます。IADLの評価は、入居者や家族が全体的な機能レベルを把握するうえで重要です。
老人ホームでの活用とケア計画
Katz尺度とIADL尺度を併用することで、必要な支援レベルを具体的に判断できます。
- 基礎的なADLは自立できるが、IADLに中等度の障害がある場合は、サポート付き住宅や老人ホームが適しています。
- ADL全般に大きな障害がある場合は、介護度の高い施設での生活が求められます。
- 施設内でも入居者のベースライン機能を定期的に評価し、変化に応じてケアプランを見直すことで、最適な支援が提供されます。
