英国高血圧協会(BHS)のガイドライン概要
英国高血圧協会(British Hypertension Society)は、英国における高血圧(高血圧症)の診療基準を策定する主要機関で、世界的にも権威ある組織です。英国国民保健サービス(NHS)と国立医療・臨床卓越性研究所(NICE)は協力し、診断・治療・予防に関する包括的なガイドラインを作成しています。
診断
NHS のガイドラインでは、血圧が 140/90 mmHg 以上であることを高血圧の初期診断基準としています。診断後、患者は別の日に2回、各回2回ずつ血圧測定を受け、数値が持続的に 140/90 mmHg を超えるか確認します。測定は必ず同じ腕の同じ部位で行い、めまいがある場合は立位で測定します。これらの条件を満たせば高血圧と診断されます。
リスク評価
診察時に医師は患者の家族歴(糖尿病や心血管疾患)や生活習慣を確認し、血圧上昇の原因を探ります。血圧が高いままで原因が不明な場合は、生活習慣に起因するリスク因子を評価し、正式な心血管リスク評価を実施します。
生活習慣要因
医師は以下の項目をチェックします。
- 食事と運動習慣
- アルコール摂取量
- カフェイン摂取量
- 塩分摂取量
- 喫煙状況
これらの過剰摂取は心血管系に悪影響を与え、高血圧を引き起こす可能性があります。医師はリスク低減のための具体的なアドバイスを提供します。
薬物療法
血圧が持続的に 160/100 mmHg 以上、または 140/90 mmHg 以上でかつ 10 年リスクが 20% 以上、既存の心血管疾患や臓器障害がある場合に、薬物治療が推奨されます。カルシウム、マグネシウム、カリウムを用いた血圧低下は推奨されていません。
健康モニタリング
薬物療法は血圧を 140/90 mmHg 未満に下げられなくても、患者の生活習慣改善や薬剤調整に有用です。医師は定期的にレビューを行い、必要に応じて薬剤の変更や中止を検討します。
