水処理で使用される主な化学薬品
飲料水の安全性を確保するために、さまざまな化学薬品が水処理施設で使用されています。これらの薬品は、細菌や有害物質の除去、味や臭いの改善、配管の腐食防止など、多岐にわたる役割を果たします。
過マンガン酸カリウム(Potassium Permanganate)
酸化剤として使用され、低酸素状態の水中に含まれる鉄やマンガンを酸化除去します。これにより、衣類や配管の汚れを防ぎ、同時に不快な味や臭いの元となる有機汚染物質も分解されます。
硫酸アルミニウム(Aluminum Sulphate)
凝集剤として働き、微細な懸濁物質を結合させて大きな粒子に変えます。これにより濁りが除去され、味も向上します。濾過工程でアルミニウム自体も除去されます。
水酸化カルシウム(Hydrated Lime)
アルカリ性化合物で、pHを上昇させるために使用されます。硫酸アルミニウムの凝集作用で酸性になった水のpHを調整し、濾過・沈殿工程の間に投入されます。
塩素(Chlorine)
主に消毒目的で添加され、病原性微生物の死滅、酸化による有害物質の除去、味・臭いの改善を行います。残留塩素は配水管まで菌を抑制し続けます。
近年は次亜塩素酸ナトリウム(Sodium Hypochlorite)が主流となり、自然界に存在するヒ素の除去効果も報告されています。
ポリリン酸(Polyphosphate)
鉛や銅の除去、スケール(水垢)の形成防止、微生物の再増殖抑制、残留塩素の安定化など、多機能な役割を担います。
フッ化物(Fluoride)
虫歯予防のために一定濃度で添加されます。最終処理段階で投入され、EPA(米国環境保護庁)が上限を設定しています。過剰摂取は骨軟化症などの健康リスクを伴うため、適切な管理が重要です。
