催涙ガスの効果と対処法 – 目・皮膚・呼吸器への影響と救急処置
催涙ガスとは
催涙ガスは、過度の涙と刺激を引き起こす化学物質の総称です。代表的なものにクロロアセトフェノン(CN)、クロロベンジリデンマロンニトリル(CS)、ジベンゾキサゼピン(CR)があります。いずれも基本的な作用は同じです。
作用メカニズム
催涙ガスはガスまたはエアロゾルとして空気中に放出され、主にカンチレバー砲やスプレー缶から散布されます。拡散したガスが目、皮膚、粘膜に付着すると強い刺激を引き起こします。犬や馬などの動物はほとんど影響を受けないため、軍や警察の作業に支障が少ないという特徴があります。
目と皮膚への影響
最も顕著な症状は目の刺激と大量の涙です。視界がぼやけ、まぶたが腫れ、場合によっては目を開けられなくなることがあります。皮膚にも刺激が及び、焼けるような痛みや発疹が現れます。
鼻・口腔への影響
吸入すると鼻・喉・口腔の粘膜が刺激され、過度の唾液分泌、鼻水、焼けるような痒み、嚥下困難が起こります。
肺への影響
肺に入ったガスは胸部の圧迫感、息切れ、咳、むせ、窒息感を引き起こします。
その他の影響
長時間(1時間以上)の大量曝露は、吐き気・嘔吐、眼圧上昇による緑内障、失明、皮膚の重度やけど、呼吸停止に至ることがあります。特に心疾患、喘息、呼吸器系の持病がある人は致死的リスクが高くなります。
対処法・治療
通常、症状は30分〜1時間で自然に軽減しますが、速やかな対処が重要です。目や皮膚は大量の清水で洗い流し、必要に応じて軟膏や包帯でやけど処置を行います。呼吸器症状がある場合は、喘息治療薬の気管支拡張薬を使用します。
