コバルトは健康にどのような影響を及ぼすか?

コバルトとは

コバルトは自然界に存在する金属元素で、岩石・土壌・水・植物・動物に広く分布しています。非放射性のコバルトは鋼灰色の光沢ある金属で、合金や工業製品に利用されます。一方、放射性コバルトは医療機器の滅菌や食品の照射、がん治療、プラスチック製造などに使用されます。適量であれば体に必要な栄養素ですが、過剰な曝露は健康に害を及ぼす可能性があります。

健康に対する有益な効果

コバルトはビタミンB12の構成要素であり、正常な赤血球の形成や神経組織の維持に重要です。そのため、貧血治療に利用されます。主な食品源は緑葉野菜、肉、レバー、牛乳、牡蠣、ハマグリなどです。

放射性コバルトの健康影響

放射性コバルト(主にコバルト‑60、コバルト‑57)は、ガンマ線により細胞を損傷し、吐き気、嘔吐、下痢、出血、昏睡、最悪の場合死亡に至ります。また、遺伝子変異によりがんのリスクも高まります。直接触れなくても放射線に曝露すれば健康被害が生じます。

呼吸器系への影響

コバルト塩、金属粉末、粉塵を吸入すると、喘息、肺炎、鼻咽頭炎、喘鳴など呼吸器障害を引き起こすことがあります。米国労働安全衛生局(OSHA)は、作業環境中の非放射性コバルト濃度を8時間労働日、40時間週で0.1 mg/m³以下に制限しています。

他の臓器への影響

皮膚にアレルギー性皮膚炎が起こることがあります。長期にわたる硬金属粉塵への曝露は虚血性心疾患や甲状腺腫(甲状腺腫症)を引き起こすことが報告されています。また、20か月以上の粉塵曝露により聴覚障害や視神経萎縮が起こるケースもあります。

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