マイクロ波の危険性と安全対策
携帯電話や無線通信、レーダー装置から放出されるマイクロ波の健康影響は、米国労働省労働安全衛生局(OSHA)によって議論の対象となっており、研究が続けられています。一方、米国食品医薬品局(FDA)は、家庭用電子レンジからの放射が公衆衛生上のリスクをほとんどもたらさないとし、機器に損傷がなければ漏洩はごく稀であるとしています。
概要
マイクロ波は波長が約0.1ミリメートル(0.004インチ)から30センチメートル(12インチ)までの短波長の電波です。雨、霧、煙といった大気中の粒子は光波を遮りますが、マイクロ波はこれらをほとんど阻害せず、地球のイオン層を通過できる特性があります。
機能と用途
もともとはレーダー(Radio Detection and Ranging)として開発され、対象物までの距離測定に利用されました。その後、食品を加熱する電子レンジへと応用され、現在では衛星通信や電話・データの送受信にも広く利用されています。雲や雨、霧を透過できるため、遠距離の情報伝達に適しています。
歴史
マイクロ波は第二次世界大戦中にレーダー技術として初めて実用化されました。戦後、レイセオン社のパーシー・スペンサー博士が真空管の近くに入れたチョコレートバーが溶けたことに着目し、ポップコーンを試した結果、室内にポップコーンが飛び散り、これが電子レンジの誕生につながりました。レイセオンは最初のマイクロ波調理特許を取得しています。
注意点
電子レンジは乳児用の哺乳瓶や輸血用の血液の加熱には適していません。米国国立環境健康科学研究所の調査では、マイクロ波ポップコーンの人工バターを吸入すると健康リスクがある可能性が示唆されています。また、調理過程で食品の分子構造が変化し、栄養価に影響を与える可能性も指摘されています。
考慮すべき点
米国保健福祉省によると、電子レンジが子どもにとって危険になる主な要因は、熱い液体が高温になることです。18か月頃の幼児がレンジの扉を開けて熱湯をこぼし、重度のやけどを負う事故が報告されています。したがって、子どもが容易に扉を開けられないようロック機能を活用し、熱い食品や液体の取り扱いには十分な注意が必要です。
