放射性ストロンチウムが人体に有害な理由

ストロンチウムとは

ストロンチウムは周期表で原子番号38の自然元素です。常温では銀白色の金属で、空気に触れるとすぐに燃焼します。硝酸ストロンチウムや炭酸ストロンチウムは花火に鮮やかな赤色を付けるために利用されています。

ストロンチウムの同位体

ストロンチウムには28種の同位体が知られています。同位体は同じ元素でありながら中性子数が異なる原子です。安定な同位体は4つだけで、最も一般的なのは中性子数88のストロンチウム‑88です。

ストロンチウム‑90

放射性同位体は24種ありますが、人体に最も危険なのはストロンチウム‑90です。核分裂の副産物としてウランやプルトニウムが崩壊する際に生成され、半減期は約29.1年です。1950〜60年代の核実験やチェルノブイリ事故で大気中に大量に放出されましたが、現在は多くが減衰しています。

環境中のストロンチウム

ストロンチウムは化学的に非常に反応しやすく、多様な化合物を形成します。そのため、食物や飲料水に含まれる形で人間が摂取しやすく、吸入よりも経口摂取が主な経路です。

健康への影響

放射性ストロンチウムはカルシウムと化学的に似ているため、骨や歯に取り込まれやすいです。骨髄に蓄積すると血液細胞の生成が阻害され、貧血や血液凝固障害を引き起こします。体内から除去しにくく、長期的な低線量でも白血病などの癌リスクが高まります。

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