フレイルチェストの治療法

フレイルチェストは、胸壁が強い外力で複数の肋骨が折れ、胸壁の一部が自由に動く状態です。呼吸困難や肺損傷を伴うことが多く、速やかな安定化と搬送が必要です。

評価と応急処置

  1. 症状の確認:呼吸困難が急激に現れ、呼吸時に胸の片側が内側に凹み、もう片側が外側に膨らむ「パラドキシカル呼吸」を確認します。
  2. 体位の変更:患者を損傷側に横向きに寝かせます。
  3. ショックの対処:足を高く上げ、冷たい地面から隔離し、毛布やジャケットで体温を保ちます。
  4. 骨折部の支持:折れた部位の下に丸めた衣類やタオルを置き、呼吸時の痛みを軽減します。
  5. 胸壁の固定:片手で損傷部に圧力を加え、胸壁の揺れを抑えます(搬送までの一時的な処置)。
  6. 重りの使用:ビニール袋に砂や土を入れ、損傷側に当てて胸壁を固定します。
  7. 固定帯の装着:重りの上に大判のガーゼを置き、胸の前面だけにテープで巻き付けます。背面にはテープを掛けません。
  8. 呼吸状態の監視:患者を側臥位に保ち、呼吸困難が悪化しないか常に確認します。呼吸が止まった場合は人工呼吸を行います。

搬送

  1. できるだけ速やかに医療機関へ搬送します。ヘリコプターや救急搬送車での搬送が望ましいです。
  2. 搬送中もショックの管理を続け、足を高く保ち、保温します。
  3. 呼吸状態を継続的に観察し、固定帯が呼吸を妨げないよう必要に応じて調整します。

応急処置 - 関連記事