バラスト水の影響要素
人間への影響
バラスト水には有害な微生物や病原体が含まれ、直接接触や誤飲により重篤な疾患を引き起こすケースが報告されています。感染症や中毒が発生すれば、最悪の場合は死亡に至ることもあります。
沿岸産業への被害
バラスト水により外来種が侵入すると、漁業や水産加工業など沿岸産業に甚大な経済的損失が生じます。米国だけでも年間約1,380億ドルの損失が推計されており、事業継続が脅かされています。
生態系への影響
外来種の侵入は在来の生物多様性や生態系プロセスを乱し、環境バランスを崩します。国際バラスト水管理プログラムによれば、約9週間ごとに新たな海洋種が世界各地に侵入しているとされています。
北太平洋ヒトデ
バラスト水に混入した北太平洋ヒトデは、オーストラリア南部のカキやホタテなどの養殖業に深刻な被害を与えています。繁殖力が高く、オーストラリア・タスマニアでは約3,000万匹以上が増殖しています。
ヨーロッパゼブラ貝
ヨーロッパゼブラ貝は北米の五大湖に持ち込まれ、米国の河川の40%以上に拡散しました。1989年以降の駆除費用は50億ドルを超えており、制御が極めて困難です。
有毒な有糸藻(ジアトミクス)
有毒な有糸藻は赤潮を引き起こし、貝類に取り込まれると毒素を蓄積します。これを摂取した人は麻痺や死亡のリスクがあり、食の安全を脅かします。
