藻類がpHに与える影響
藻類は淡水、海水、砂漠の砂、さらには雪の上まで、世界中のさまざまな環境に生息しています。光合成を行うこれらの生物は、生成した有機物を水生動物が餌にするため、エコシステムにとって欠かせない存在です。また、過剰なリン酸、アンモニア、硝酸塩といった栄養塩を吸収し、水質の浄化にも貢献します。温かい水温と豊富な有機物があると藻類は急速に増殖しますが、過剰増殖(藻類ブルーム)は水のpHを変動させ、水生生物に致命的な影響を及ぼすことがあります。
藻類の成長に最適な条件
ほとんどの藻類はpH7〜9のアルカリ性の水で最もよく繁殖し、特にpH8.2〜8.7が最適とされています。中性や酸性の水は成長を抑制します。光合成によりエネルギーを得るため、光が必要です。また、低温は成長を遅らせ、16〜27℃の温暖な水温で急速に増殖します。
日中のpHへの影響
日中は光合成が活発に行われ、藻類は水中の二酸化炭素(CO₂)を吸収して炭酸・重炭酸イオンを減少させます。その結果、水のpHは上昇し、10以上に達することもあります。pHが高くなるとアンモニアがイオン化しやすくなり、これが水生生物にとって有害となります。
夜間のpHへの影響
夜になると光合成は止まり、藻類は呼吸を行います。呼吸により酸素を消費し、CO₂を放出するため水中のpHは低下します。夜間のpH低下は酸素競合を引き起こし、他の水生動物にストレスを与える可能性があります。
pH変動がもたらす影響と対策
上記のように藻類は昼夜でpHを上下させ、これが水生動物にストレスや死亡リスクをもたらします。藻類が大量に増えるほどpH変動は激しくなるため、藻類ブルームの抑制が重要です。対策としては、水草(例:スイレン)を植えて養分と光を競合させる方法があります。これにより藻類の増殖を抑え、pHの安定化が期待できます。
