インフラサウンドが耳に与える影響
犬笛は人間の可聴域を超える高周波音を発しますが、この記事で取り上げる「インフラサウンド」は人間が聞くことのできない低周波音(20 Hz以下)を指します。インフラサウンドは自然界でも人工的にも発生し、特定のレベルになると身体的・心理的に様々な影響を与えることが報告されています。
インフラサウンドの種類
人工的なインフラサウンドは、風力タービン、エンジン、航空機、車両、列車などの機械が発生させます。これらは本来音を出すために設計されたものではありませんが、低周波振動を伴うため耳に影響を与えることがあります。
自然のインフラサウンドは、火山噴火、津波、地震、潮の満ち引き、氷河の崩落、滝、雷雨などが放出します。動物も低周波を利用してコミュニケーションを行うことがあります。
インフラサウンドの身体への影響
人間は20 Hz以下の音を聞くことはできませんが、耳の蝸牛(かぎゅう)の外毛細胞が振動を感知し、微弱な刺激が伝わります。長時間にわたって高レベルのインフラサウンドに曝露されると、内耳や中耳の機能が乱れ、吐き気、平衡感覚の障害、めまいが生じることがあります。極端な場合は意識障害や死亡に至るケースも報告されています。
一方、低レベルのインフラサウンドは心拍数や血圧を上昇させ、エンドルフィンの分泌を促すことで一時的な高揚感や陶酔感をもたらすことがあります。
インフラサウンドの心理的影響
身体的影響に加えて、心理的な変化も報告されています。2002年の研究「サウンドレス・ミュージック」では、コンサート会場で人工的にインフラサウンドを流したところ、聴衆の一部が不安感や寒さ、チクチクした感覚、そして不快感を訴えました。また、感情が深く揺さぶられたと感じた参加者もいました。
インフラサウンドは幽霊や霊的体験の報告とも関連付けられることがあり、低周波が「超自然的」な感覚を引き起こす要因として考えられています。
