ラドンガスのレベルと健康影響
特定
ラドンはプルトニウムなどと同様のアルファ線放射体で、無味無臭のガスです。ウランの崩壊により自然に発生し、火成岩や土壌、一部の井戸水から放出されます。呼吸器系に影響を与える発癌性物質で、DNAを損傷しがんを引き起こす可能性があります。したがって、濃度に関わらず健康リスクがあります。
放射能の指標
放射能はピコキュリー(pCi)で測定されます。1ピコキュリーは1グラムのラジウムが崩壊した量に相当します。0.75 pCi/L は空気1リットルあたり0.75 グラム相当の放射線があることを示します。ラドンは土壌中のウランが崩壊して生じる副産物で、土壌から放出され空気中に残留します。米国環境保護庁(EPA)はラドンを発がん性物質に指定しており、曝露量が多いほどがんリスクが高まります。
許容レベル
米国議会はラドン法(Radon Act)で許容レベルを4 pCi/L と定めました。これは屋外環境のラドン濃度を基準とした「行動レベル」で、4 pCi/L 以上の測定値が出た場合は対策が必要です。EPA は 2 pCi/L 未満に低減すれば、肺がん死亡者数を半減できるとしています。
影響
住宅や建物の基礎からラドンが放出され、建材や地下水に浸透し、居住空間に溜まります。吸入や摂取により人体に影響を及ぼします。特に鉱山労働者や地下作業者は高濃度の放射線にさらされやすく、トンネル、洞窟、温泉施設、発電所、公共浴場などの閉鎖空間でも濃度が上昇します。
EPAの報告
EPA の調査によると、全米で約800万戸(約5戸に1戸)が許容限度を超えるラドン濃度を示しています。4 pCi/L の基準はがん関連死亡リスクを10万分の1に抑えることを目指しています。ラドンは味覚や嗅覚で感知できないため、検査が唯一の確認手段です。また、継続的に曝露しても即時の症状は現れません。
