看護師が実施する子どものための正しいホイヤーリフト技術
ホイヤーリフトの概要
ホイヤーリフトは、可動域が限られた子どもを介護者が少ない負担で移乗できる装置です。手動式と電動式の2タイプがあり、手動式はハンドポンプと油圧シリンダー、電動式は充電式バッテリーとプッシュボタンで操作します。適切な訓練を受ければ、1名で操作可能です。子どもに使用する際は、スリングのサイズ選択だけの微調整で済みます。
スリングの選択
子ども用のスリングを使用します。サイズが大きすぎると転移中にずれる恐れがあります。適用体重は約15〜45kg(35〜100lb)で、100lb(約45kg)を超える場合はメーカーのガイドラインに従ってサイズを選びます。適切なスリング選択が、ホイヤーリフトを小児患者に使用する際の唯一の調整点です。
スリングの装着方法
小児看護師は主に4点U型スリングを使用します。足輪を折りたたんでベスト状にし、ベッドの側柵を上げてマットレスを平らにします。以下の手順で子どもをスリングに乗せます。
ベッドを最高位置に上げ、背中への負担を軽減します。
子どもを横向きに転がし、折りたたんだスリングを背中の後ろに入れます。
再び仰向けに戻し、足輪を前方に引き出して太ももの下に通し、交差させます。
スリングの取り付けと移乗
リフトのベースをベッドの下にできるだけ深く入れ、アームを患者の両側にセンタリングします。
スリングのループをアームの対応側に取り付けます。肩のループは同側アームに、足の交差ループは反対側アームに取り付けます。
ベッドと側柵を下げ、患者を持ち上げる高さを減らします。
ゆっくりとリフトを上げ、尻がベッド上部にくるまで持ち上げます。
子どもの脚をつかみ、横に回転させてベッドの端まで持っていきます。
ハンドルを使いリフトを車椅子や搬送用デバイスへ移動し、ゆっくりと降ろします。
子どもが安定したらスリングのループを外し、スリングは子どもの下に残します。
注意点とコツ
手順を子どもに説明し、不安を和らげます。
リフトのベースは最大幅に広げてから持ち上げます。
必ずハンドルで押し引きし、ブーム部で操作しないでください。ブーム部で動かすと転倒の危険があります。
患者はリフト操作者の方を向き、中心がベースの上に来るように配置します。
子どもの体重と可動性に合ったサイズ・タイプのスリングを使用し、最大荷重を超えないようにします。
施設のポリシーや手順書を必ず確認し、必要に応じて2名で操作します。
まとめ
ホイヤーリフトは正しいスリング選択と手順を守ることで、子どもの安全かつ快適な移乗を実現します。看護師は訓練を受け、施設の指針に従って操作することが重要です。
