実験室におけるコンタクトレンズの安全使用指針
実験室は微生物、化学薬品、可燃物にさらされる危険な環境です。利用者の約25%が実験室内での疾病や怪我を経験すると推定されています。安全に作業するためには、適切な実験室実践(GLP)と安全ガイドラインの遵守が不可欠です。
コンタクトレンズのリスク評価は、使用者への危険性は低いとされていますが、実験室内や手を洗っていない状態での取り扱いは推奨されません。
歴史
1960年代、医療関係者はコンタクトレンズを通じた化学物質の吸収・吸着や、眼を洗浄するまでに時間がかかること、レンズ除去時の二次的損傷の恐れから、実験室での着用を禁止しました。また、レンズに付着した汚染物質が眼に入るリスクも指摘され、現在でも注意が必要です。
現在の動向
米国では、国立労働安全衛生研究所(NIOSH)が化学吸着に関する調査結果を踏まえ、コンタクトレンズ使用者は実験中に保護眼鏡を着用し、レンズに触れないこと、作業前後に手洗いを徹底することを推奨しています。
英国では、労働安全衛生法および関連規則により、雇用者は安全情報と緊急対応を提供し、従業員は手順を守り適切に装備を使用する義務があります。
安全対策
コンタクトレンズ使用者は、有害物質を扱った後や実験室を退出する際に必ず手を洗いましょう。また、実験中に指を口・眼・耳・鼻に入れない、切創や擦り傷は防水性の絆創膏で覆うことが重要です。作業内容に応じて手袋の使用も検討してください。レンズの取り扱いは実験室内で行わず、飛沫や蒸気が予想される作業では適切な保護眼鏡やフェイスシールドを着用してください。
全員が救急箱、目洗浄ステーションの位置、応急処置担当者や緊急連絡先を把握しておくことが求められます。
雇用者は、実験室利用者が必要とする一般的な安全情報と設備を提供する責任があります。
緊急時の対応
眼の緊急事態が発生した場合は、直ちに最寄りの目洗浄ステーションへ移動し、応急処置担当者が対応します。
軽度の飛沫は生理食塩水で数回洗浄すれば改善することがありますが、重度の場合は救急医療隊に連絡し、専門の眼科医(眼科医師)による処置が必要です。
留意点
各国・各施設の安全指針は異なりますが、共通しているのは「ローカルポリシーと緊急手順を熟知する」ことです。たとえば、西欧諸国では口でピペットを吸うことは禁止されていますが、一部の発展途上国ではまだ許容されている場合があります。実験室に入る前に必ず現地の規則を確認してください。
