スタントとバイパス手術の違いとは

スタント(ステント)とは

ステント手術は、冠動脈などの狭くなった血管を広げ、血流を改善するために行われます。

ステントは、血管内に挿入される小さな金属製メッシュチューブです。血管形成術(アンジオプラスティ)と呼ばれる経皮的冠動脈インターベンション(PCI)で、まずバルーンで血管を拡張し、拡張した血管内にステントを配置して血管が再び狭くなるのを防ぎます。

主な適応は、狭心症や息切れなどの冠動脈疾患の症状緩和です。手順は、バルーン付きカテーテルを狭窄部位に挿入し、バルーンを膨らませて血管を広げた後、ステントを留置します。ステントは体内に永久に残り、血管壁を支えます。

バイパス手術(冠動脈バイパス術)とは

冠動脈バイパス術(CABG)は、狭窄または閉塞した冠動脈を迂回する新たな血流経路を作る外科手術です。

外科医は、脚の静脈や胸部の動脈など、体の他部位から健康な血管を採取し、閉塞した冠動脈に移植(グラフト)します。これにより血液は閉塞部を迂回し、心筋へ十分な酸素供給が再開されます。

特に複数の冠動脈が狭くなっている重度の冠動脈疾患に対して有効です。

スタントとバイパス手術の主な違い

  • 侵襲性:ステントは低侵襲の経皮的手技で行われるのに対し、バイパス手術は開胸手術など大きな外科手術です。
  • 手術時間:ステント手術は数時間で完了しますが、バイパス手術は数時間から十数時間かかります。
  • 回復期間:ステントの場合は入院は一晩程度で済むことが多く、回復も早いです。一方、バイパス手術は数日間の入院と数週間から数か月のリハビリが必要です。
  • 長期的な結果:バイパス手術は再狭窄のリスクが低く、長期的に耐久性が高いとされています。ただし、手術リスクが高い患者や、狭窄が1本だけの場合はステントが適切な選択肢になることがあります。

両方の治療法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、患者の状態やリスクを総合的に評価して最適な方法を選択します。

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