ヘルニアメッシュ手術の合併症

腹部の臓器は腹腔を覆う膜に包まれています。遺伝的・体質的要因で腹壁が弱くなると、膜が破れ、腹腔内の臓器が壁の開口部から突出します。これがヘルニアです。ヘルニアの主な治療は手術用メッシュパッチによる補強ですが、メッシュには様々な合併症が生じることがあります。

原因

  • 先天的に腹壁が弱い部位がある場合がありますが、腹圧の上昇もヘルニアの原因になります。慢性肺疾患、肥満、咳、重いものを持ち上げる行為、排便時の力みなどがリスクです。

症状

  • ヘルニアの種類や部位により、触知できることもあれば肉眼で明らかに見えることもあります。運動や咳をしたときだけ突出するタイプもあります。大きく突出している場合は疼痛のため立ち上がれなくなることがあります。

治療

  • 裂けた腹筋を縫合して修復する方法があります。腹直筋筋膜フラップを閉鎖する手術は成功率が約40%です。軽度のヘルニアでは、サージカルベルトやトラスの使用が有効です。

臓器損傷

  • メッシュ修復術では、近接する組織や臓器が損傷する合併症が報告されています。重度の腫脹、出血、排尿障害、不妊などが起こり得ます。また、メッシュ素材がストレスで破損すると、腸穿孔、瘻孔、腸閉塞などの深刻な合併症が生じます。

再発

  • メッシュ修復後にヘルニアの症状が再び現れることが最も一般的な合併症です。再発は同じ手術または別の方法で再度治療します。

感染

  • 合成メッシュは術後合併症が少ないとされていますが、メッシュ拒絶が起きると創部感染のリスクが高まります。2006年には、欠陥メッシュパッチ約10万個がFDAによりリコールされ、訴訟や医療過誤問題につながりました。

予防

  • メッシュ合併症は早期に対処すべき重要な問題です。欠陥メッシュは速やかに除去する必要があります。手術合併症は約7%と報告されていますが、経験豊富な専門医に相談し、適切な手術を受けることが予防の鍵です。

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