ヘルニア手術の概要と術前・術後の注意点

ヘルニアは腹壁の弱点を通して腸や脂肪組織がはみ出す状態で、男性・女性・子どもすべてに起こります。特に鼠径ヘルニアは全腹壁ヘルニアの約75%を占め、男性に多く見られます。重篤化を防ぐため、多くの場合は外科手術が推奨されます。

手術が必要となる合併症

ヘルニアは痛みがなくても、絞扼(血流が遮断され組織が壊死する状態)になるリスクがあります。絞扼が起きると激しい痛みと急を要する手術が必要になるため、早期の外科受診が重要です。

術前の準備

手術の数日前にレントゲン、血液検査、尿検査が行われます。抗凝固薬を服用中の場合は出血リスクを減らすために中止を指示されることがあります。また、手術前夜は飲食を控えて嘔吐のリスクを低減します。

手術方法

ヘルニア修復には主に「開腹手術」と「腹腔鏡手術」の2種類があります。開腹手術はヘルニア部位に切開を行い、突出した組織を腹腔内に戻し、合成メッシュで弱くなった壁を補強します。腹腔鏡手術は数か所の小さな切開からカメラと専用器具を挿入し、内部からヘルニアを修復するため、傷跡が小さく回復が早いのが特徴です。

術後の経過

手術後は回復室へ移動し、まず氷水や少量の水分を摂取し、徐々に固形食へと移行します。点滴は透明な液体が飲めるようになったら外します。多くは日帰り手術で、数時間で退院可能です。切開部の痛み、腫れ、内出血は一般的で、医師が処方する鎮痛薬で管理します。腹腔鏡手術の場合は回復が早く、軽作業は早期に復帰できますが、肉体労働が必要な仕事は数週間の休養が推奨されます。

合併症の兆候

体温が38.5℃以上、激しい痛み、排尿困難、切開部からの膿や異常な分泌物がある場合は直ちに医師へ連絡してください。ヘルニア手術は比較的安全ですが、全ての手術にリスクは伴うため、異常があれば早めに対処することが重要です。

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