腹腔鏡下ヘルニア修復手術
腹部ヘルニアは、腹筋の内部層が裂けたり膨らんだりして起こります。筋肉が弱くなると、腹膜がその隙間から突き出し、袋状になることがあります。痛みを伴うことが多いヘルニアですが、低侵襲の治療法として腹腔鏡下ヘルニア修復が選択肢となります。
手術手技
手術は、臍部下に1つ、下腹部に2つの小切開を行い、そこに腹腔鏡とカメラを挿入します。カメラ映像はモニターに映し出され、手術野を拡げるために二酸化炭素で腹腔を膨らませます。
ヘルニア部位が確認できたら、合成素材のメッシュを用いて欠損部を補強します。メッシュは縫合、ステープル、チタンタック、あるいは組織接着剤で固定され、術後も体内に残ります。この補強により再発リスクが低減します。
メッシュ固定後、二酸化炭素を抜き、腹腔鏡を取り外します。患者は回復室へ移動し、歩行可能になると退院となります。
適応患者
すべてのヘルニア患者が腹腔鏡手術を受けられるわけではありません。欠損が大きすぎる場合や、メッシュの配置が周囲組織や腸に影響を与える恐れがある場合は適応外となります。CT検査で空間的条件を評価します。
麻酔
手術は全身麻酔、脊椎麻酔、または局所麻酔のいずれかで行われます。麻酔に耐えられることが前提です。
回復期間
多くの場合、入院は1〜2日です。術後の痛みは経口鎮痛薬で管理でき、最も強いのは術後24時間以内です。術後数日から2週間で日常生活に復帰でき、早期の活動は肺炎や血栓症、肺塞栓症の予防に有効です。食事制限は特にありません。
合併症
手術中に膀胱、腸、血管、神経が損傷するリスクがあります。また、術後に排尿障害が起こり、カテーテルが必要になることがあります。
