股関節置換術(人工関節置換)の回復期間
意義
股関節の関節炎や疾患が最も一般的な人工関節置換術の適応です。人体で最も大きく荷重がかかる関節の一つであるため、損傷は疼痛だけでなく日常生活にも支障をきたします。人工関節(プロステーシス)で病変部位を置換することで、可動域が回復し、痛みが軽減されます。
入院期間
入院から手術、退院までの平均期間は約4日です。経過が順調であれば3日で退院できることもありますが、合併症がある場合は延長されます。
手術直後は数日間疼痛が続くことが一般的で、鎮痛薬が処方されます。
回復期間
退院後、ほとんどの患者は3〜6か月で日常生活に支障のないレベルまで回復します。回復速度は個々の健康状態やリハビリテーションの進行度に左右されます。
理学療法
手術翌日から理学療法士がリハビリを開始します。1日1〜2回の頻度で、初期は頻繁に指導し、可動域が広がるにつれて回数を減らします。
主な内容は、仰向けで行う等尺性運動による大腿、足首、臀部の筋力強化です。新しい関節を過度に動かさないよう指導されます。
椅子やベッド、トイレへの安全な乗り降り方法も学びます。歩行訓練や自宅でのエクササイズプログラムも段階的に導入されます。
合併症
主な合併症は、骨盤や下肢静脈の血栓症、股関節脱臼です。血栓は早期に対処しなければ生命に関わりますが、術前に予防薬が投与され、腫れや色変化、激しい痛みが出たら速やかに医師へ連絡するよう指示されます。
人工関節は自然の骨より若干小さくなるため、膝を胸に引き寄せるような姿勢で脱臼のリスクがあります。理学療法で適切な姿勢と動作を学びます。
手術後の細菌感染を防ぐため、他の外科手術や歯科治療を受ける前には抗生物質の予防投与が必要です。
