虫垂切除術の手順と回復について
虫垂炎(盲腸炎)の治療として最も一般的なのが虫垂切除術です。炎症や感染が起きた虫垂を外科的に除去します。
術前の準備
手術前に血液検査、尿検査、画像診断(超音波やCT)を行い、状態を確認します。外科医から手術内容の説明を受け、同意書にサインします。また、手術前の一定時間は絶食が指示されます。
麻酔
通常は全身麻酔を使用し、手術中は意識がなく痛みも感じません。
手術方法:開腹術と腹腔鏡術
虫垂切除術には大きく分けて2つのアプローチがあります。
- 開腹虫垂切除術:右下腹部に約5~10cmの切開を行い、直接虫垂を確認・切除します。
- 腹腔鏡下虫垂切除術:数mm程度の小さな切開を数ヶ所作り、カメラと器具を挿入して虫垂を視覚的に確認しながら切除します。創部が小さいため、術後の痛みが軽減され、回復も早い傾向があります。
いずれの方法でも、虫垂を周囲の組織から慎重に分離し、血管を結紮(リガチュア)したうえで摘出します。
閉鎖と回復
摘出後は手術部位を洗浄し、切開部を閉じます。
- 開腹術:皮膚は縫合糸または外科用接着剤で閉じます。
- 腹腔鏡術:小さな切開は数本の縫合糸や貼付テープで閉じます。
手術後は麻酔が切れるまで回復室で経過観察し、疼痛緩和薬や抗生物質が投与されます。状態が安定すれば一般病棟へ移り、退院の準備が進められます。
術後の回復期間は手術法により異なりますが、腹腔鏡術は通常数日で退院可能です。一方、開腹術は入院期間が長くなることがあります。退院後は創部の管理、無理な運動の制限、処方された薬の服用指示を守ることが重要です。
