アデノイド摘出術の危険性
アデノイド摘出術は、扁桃の上にあるリンパ組織の塊(アデノイド)を外科的に除去する手術です。主に慢性的な感染や、呼吸・睡眠に支障をきたすほど拡大したアデノイドを持つ子どもに行われます。手術自体は比較的安全ですが、いくつかのリスクがあります。
出血
術後の出血は最も頻繁に報告される合併症の一つです。約3%の患者が手術後2時間以内に出血を起こし、回復期間の1〜2週間の間に出血が起こることもあります。まれに追加手術が必要になるケースもあります。
一般的な手術リスク
すべての手術と同様に、術後の痛みが生じます。処方薬や市販の鎮痛剤で管理できます。また、手術部位が細菌に感染するリスクがあるため、抗生物質が投与されます。発熱や脱水も起こり得ます。特に術後は飲み込みが困難になることがあるため、十分な水分補給が重要です。
発声の変化
約3,000人に1人の割合で、声が鼻にかかったように聞こえることがあります。これは軟口蓋が鼻咽頭を完全に閉じられないために起こります。症状が4週間以上続く場合は、修復手術が検討されます。
その他の稀なリスク
稀に、鼻咽頭狭窄(瘢痕組織が鼻の奥を閉塞する)や、手術器具による歯の欠損、電気凝固器具による火傷が報告されています。
体重増加
2009年のオランダの研究では、生後から7歳までにアデノイドや扁桃を摘出した子どもは、8歳時に過体重になるリスクが高まることが示されました。
死亡リスク
死亡例は極めて稀で、主に麻酔に対するアレルギー反応や大量出血が原因です。1970年代以降、15歳未満の子どもの麻酔関連死亡率は約1/10,000と報告されています。
