シラミ駆除の中国伝統療法

シラミは血を吸う寄生性の昆虫で、頭部・体幹・陰部などに寄生し、何千年もの間人類を悩ませてきました。かゆみを引き起こすだけでなく、感染症の媒介リスクも指摘されています。Mayo Clinicによれば、個人の衛生状態が良好でも、他人からシラミに感染する可能性があります。適切な治療を行わなければ、再発を繰り返すことがあります。

酢での対処法

中国の「赤足医師ハンドブック」では、まず酢で髪を洗うことが推奨されています。酢洗いにより、毛根に強く付着した卵(ニット)を緩めることができます。ニットはメスシラミが産む卵で、特殊な接着剤で毛軸にくっついています。大量に付着している場合は、酢洗い後に竹製のくしで丁寧に除去します。くしでの除去は唯一の確実な方法で、根気と時間が必要です。酢自体はシラミを殺すわけではなく、マヨネーズや植物油などの自家製薬でもシラミは生き残ります。

ツボクサ根(バイブ)での洗浄

ニット除去後は、同ハンドブックに従いツボクサ根(学名:Radix Stemonae)で髪を洗うとされています。ツボクサは中国薬草で、肺を潤し咳止めに用いられるほか、シラミ駆除にも効果があるとされています。根は春に新芽が出る前、または秋に地上部が枯れた後に採取し、半時間ほど水で煮出して濾します。その液を頭皮に塗布し、タオルで包んで一晩放置します。翌朝にはシラミが死滅しているとされています。

また、ツボクサ根と組み合わせて「苦参(クサン)」の根を使用する処方もあり、苦参はシラミによるかゆみを和らげる効果が期待されています。

古代の治療法

紀元前1200年頃の中国では、体シラミ駆除に水銀や砒素化合物が使用されていたと伝えられています。これらは人間に対して極めて有毒であり、現代での使用は絶対に避けるべきです。

別の古代療法としては、甘草(シンホウ)の葉である「青蒿(チンホウ)」を頭皮に塗布する方法があります。青蒿は現在でも血吸虫症など寄生虫疾患の治療に用いられていますが、シラミ駆除にも昔から利用されてきました。

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