腹水穿刺(パラセンテシス)とは?その目的と適応疾患
腹水穿刺(パラセンテシス)とは
腹水穿刺は、細い針を腹腔に挿入し、腹水を排出する診療手技です。主に腹水が大量に貯留した場合(腹水貯留=腹水)に実施されます。
腹水ができる主な原因
- 肝硬変:肝臓が慢性的に障害され、瘢痕組織が増えて正常な肝組織が置き換わる疾患。
- 心不全:心臓が十分に血液を送り出せず、体液が腹腔にたまる。
- 腎不全:腎臓の機能低下により体内の老廃物や余分な水分が排除できず、腹水が蓄積する。
- 悪性腫瘍(がん):腫瘍が血管やリンパ管を圧迫し、腹腔内に液体が漏れ出す。
- 結核(TB):結核菌による感染が肺だけでなく腹膜にも広がり、腹水が生じることがある。
腹水の主な症状
- 腹部の膨満感・腫脹
- 体重増加
- 呼吸困難(特に横になると悪化)
- 吐き気・嘔吐
- 倦怠感
腹水穿刺の目的
- 診断:採取した腹水を検査し、感染、癌、結核などの有無を確認できる。
- 症状緩和:腹水を抜くことで膨満感や呼吸困難が軽減され、日常生活が楽になる。
- 生活の質(QOL)向上:症状が改善されることで、患者さんの全体的な健康状態や精神面にも好影響が期待できる。
手技の流れと所要時間
腹水穿刺は診療所やクリニックで行われ、局所麻酔下で30分程度で完了します。手技は比較的シンプルで、ほとんどの患者さんが耐えられる程度です。
