発症後期リステリア症とは何か?
概要
発症後期リステリア症は、*Listeria monocytogenes* に汚染された食品に接触してから2か月以上経過した後に発症するリステリア症です。リステリア症は食中毒の一種で、髄膜炎や血流感染、妊婦の場合は流産や死産など重篤な合併症を引き起こすことがあります。免疫が正常な人では、軽度の発熱と胃腸症状で自然に回復することが多いです。
リスク要因
発症後期リステリア症は、免疫力が低下している人や基礎疾患を抱える人に多く見られます。具体的には高齢者、妊婦、慢性疾患(糖尿病、肝疾患、腎疾患など)を持つ人、免疫抑制剤やステロイドを使用している人が対象です。
主な症状
感染部位や患者の状態により症状は様々です。髄膜炎・脳炎、心内膜炎、肝臓・脾臓・脳などの局所膿瘍が報告されます。症状としては頭痛、発熱、意識障害、嘔吐、黄疸、呼吸困難などが挙げられます。
潜伏期間と診断の課題
*L. monocytogenes* の潜伏期間が長い(数週間〜数か月)ことが発症後期リステリア症の特徴です。このため、感染源の特定や食材の追跡が難しく、初期の感染が見逃されたり誤診されたりするケースがあります。
治療と予防
免疫低下者や妊婦が該当症状を示した場合は、早期に医師へ相談し、血液培養や脳脊髄液検査などでリステリア感染を疑うことが重要です。適切な抗菌薬(例:アンピシリン+ゲンタマイシン)による早期治療が重篤化防止に不可欠です。また、妊婦や免疫抑制状態の人は、加熱処理された食品の摂取や、未殺菌の乳製品・加工肉製品の回避など、食品安全指針を遵守することでリスクを低減できます。
