皮膚壊死を引き起こす昆虫の咬傷
昆虫に対して不安を感じる人は多いですが、咬傷に関しては特に注意が必要です。危険な昆虫の咬傷は皮膚壊死を引き起こすことがありますので、正しい知識を持って予防しましょう。
壊死とは
壊死は酸素不足や感染など外的要因により細胞や組織が死んでしまう現象です。細胞が死ぬと周囲の組織が炎症を起こし、損傷が拡大します。昆虫の咬傷の場合、細胞毒性のある毒が組織を破壊し、壊死を引き起こします。
症状の経過
咬傷直後はほとんど痛みを感じませんが、2〜8時間後に症状が現れ始めます。毒が細胞に浸透すると、皮膚に赤い斑点ができ、中心部が黒く変色した壊死性病変が形成されます。壊死した皮膚が周囲に広がり、重症例では潰瘍や瘢痕が残り、治癒に数か月を要し、外科的処置が必要になることもあります。
壊死を起こす昆虫
毒を持つクモ(例:ブラウン・レクルーズ)やムカデ、火蟻などの咬傷でも皮膚壊死が起こります。咬傷後に上記のような症状が見られたら、食事や水分の摂取は控え、速やかに医療機関を受診してください。
応急処置と治療
壊死性の咬傷が疑われる場合は、まず締め付けのある衣服を緩め、患部に砕いた氷を当てて毒の拡散を遅らせ、痛みを和らげます。軟膏やアルコールの摂取は避けてください。可能であれば、咬んだ昆虫を捕獲・保存し、種の特定を医師に伝えると適切な治療につながります。
