脳転移がんの予後と治療
概要
米国メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターによると、毎年約10万人が脳転移がんと診断されています。全ての原発がん患者の10〜30%で脳への転移が起こり、転移性がん全体の約25%を占めます。成人のがん患者に多く、子どもでは比較的少ないです。
原因
脳転移は、原発がんが血流やリンパ系を通じて脳に転移した結果生じる二次がんです。原発がんの種類・ステージ、転移部位、患者の全身状態により予後は大きく異なります。
症状
初期症状は倦怠感、頭痛、発熱、嘔吐、脱力感などのあいまいなものが多いです。進行すると協調運動障害、言語障害、視覚異常、感情の不安定化、人格変化が現れます。さらに、電撃様感覚や瞳孔のサイズ差、てんかん様発作が見られることもあります。
診断と治療
CT、MRI、脳血管造影、生検、腰椎穿刺などで診断が行われます。根治は困難なため、症状緩和と生活の質向上が治療の主眼です。ステロイドや浸透圧利尿薬で脳浮腫を抑え、放射線療法や鎮痛薬で疼痛を軽減します。
予後
脳転移がんの予後は極めて不良で、がんが脳全体に広がると脳細胞が破壊されます。平均余命は診断後2年以内とされ、原発がんのステージ、転移の部位・数、患者の全身状態が生存期間に影響します。
