脳がんの生存率と寿命
全体的な生存率
医療界では、診断後何年生存しているかでがん統計を追跡します。米国脳腫瘍登録(CBTRUS)によると、成人男性の28.8%、成人女性の31.6%が診断後5年生存しています。CBTRUSは脳腫瘍を中枢神経系腫瘍とまとめ、原発性脳腫瘍のみを対象とし、他部位から転移した脳転移は含みません。
腫瘍の種類
『メルクマニュアル』によれば、膠芽腫(グリオーマ)が原発性脳腫瘍の約65%を占め、最も一般的です。グリオーマは脳のグリア細胞から発生します。グリオーマにはさまざまなタイプがあり、生存率はタイプにより大きく異なります。米国がん協会(ACS)のデータでは、最も予後が悪いのは多形性膠芽腫(glioblastoma multiforme)で、逆に寡突起膠芽腫(oligodendroglioma)は比較的良好です。
また、脳室上皮から発生する上衣細胞腫(ependymoma)は生存率が高いとされていますが、全脳腫瘍の約1%しか占めません。
年齢別の影響
年齢が若いほど5年生存率が高くなる傾向があります。ACSは腫瘍タイプ別・年齢層別の5年生存率を公表しています。
小児の脳腫瘍
米国国立がん研究所(NCI)によると、脳腫瘍は20歳未満のがん死亡原因の約25%を占めます。1975年から1995年にかけて、生存率は年間平均1.1%向上しました。CBTRUSのデータでは、20歳未満の全体的な5年生存率は66%です(中枢神経系腫瘍と原発性悪性脳腫瘍を含む)。
専門家の見解
ACSは、生存率は統計的指標であり、個々の予後を直接示すものではないと強調しています。腫瘍の大きさ・部位・手術で除去可能な範囲など、他の要因も予後に大きく影響します。
