膠芽腫(グリオブラストーマ)の増殖と治療
膠芽腫(グリオブラストーマ)は、主に脳に発生する悪性腫瘍です。未治療のまま放置すると、身体機能の障害や死亡に至ります。治療は腫瘍の増殖抑制と外科的除去を目的に、手術、化学療法、放射線療法が組み合わせて行われます。
原因
膠芽腫は脳内で急速に増殖する細胞が原因で、遺伝的変異が主な要因とされています。遺伝子の変異は先天的に受け継がれる場合や、放射線治療など環境要因によって誘発されることがあります。国際放射線外科協会(IRSA)の報告では、約5%の症例は遺伝要因のみが原因とされています。
グレード(等級)
膠芽腫は増殖速度や血管供給、正常細胞との類似度に基づき、Ⅰ~Ⅳの4段階に分類されます。Ⅰ級は小さく成長が遅く、手術で完全に切除できることが多いです。Ⅳ級は急速に増殖し、新生血管を形成して腫瘍の維持を助けます。
症状
腫瘍の存在や拡大に伴い、頭痛、性格変化、視力低下、発作(けいれん)、言語障害などが現れます。これらの症状が出た場合は速やかに医師の診察を受けてください。
危険性
膠芽腫の最大の危険は脳内に広がり、最終的に脳機能不全や死亡に至ることです。特にⅣ級は増殖が最も速く、一次性脳腫瘍の中で最も頻度が高く、治療が難しく、手術後の再発率も高いです。
治療
治療は腫瘍の増殖速度に応じて選択されます。Ⅰ級のような低悪性度の腫瘍は手術での除去が中心で、放射線療法や化学療法、超音波による腫瘍破砕が併用されます。定位放射線手術(ステレオタクティック・ラジオサージェリー)も一部で用いられ、低線量の放射線を特定部位に照射して腫瘍の増殖を抑制します。Ⅳ級の治療は予後が厳しく、シーダーズ・サイナイ医学センターのデータでは、治療を受けた患者のうち2年以内に生存するのは約4人に1人です。
