DCIS(非浸潤性乳管癌)と乳房切除術の概要
非浸潤性乳管癌(DCIS)とは
非浸潤性乳管癌(Ductal Carcinoma in Situ、略称DCIS)は、乳がんのステージ0に相当します。がん細胞は乳管の内側に限局して存在し、乳腺組織全体へは広がっていません。そのため、しこりとしては触知しにくく、自己検診での発見は稀です。定期的なマンモグラフィーが早期発見に重要です。
部分乳房切除術(乳房温存手術)
DCISと診断された場合、がん細胞がある乳房の一部とその周囲の正常組織を切除する部分乳房切除術が選択肢のひとつです。手術後は局所照射(放射線療法)を行い、残存がん細胞のリスクを低減します。
全乳房切除術(全摘出)
再発リスクが高い、または家族歴がある場合は、全乳房切除術が検討されます。乳房全体と、必要に応じてリンパ節の一部を摘出し、胸壁や胸筋は残します。
タモキシフェン
部分乳房切除術・全乳房切除術後に、エストロゲン受容体陽性のDCISであれば、タモキシフェンの服用が推奨されます。エストロゲンの作用をブロックし、再発リスクを低減する予防的治療です。
予後
全乳房切除術後の再発率は5〜10年で約25〜30%とされていますが、放射線療法を併用すれば再発率は約15%に低下します。個々の症例に応じた最適な治療法は、担当医とよく相談してください。
