ナノ粒子を活用したがん治療の最前線
がん治療に用いられる多くの薬剤は正常組織にも作用しやすく、副作用が大きいです。ナノ粒子を用いたドラッグデリバリーシステムは、薬剤を体内で保護しながら標的組織へ効率的に運搬し、治療効果を高めると同時に有害反応を抑制します。
メリット
- ナノ粒子は薬剤のバイオアベイラビリティ(有効成分が目的部位に届く割合)を向上させ、経口投与や注射に伴う希釈や過剰曝露を防ぎます。
リポソーム剤
- 2005年12月1日付『Clinical Cancer Research』で、PEG修飾リポソームがドキソルビシンの効果を高め、副作用を低減することが示されました。
バクテリア利用型薬剤
- 2007年6月10日付『Nature Nanotechnology』の研究(Demir Akin)では、薬剤搭載ナノ粒子がバクテリアの高い移動性を利用して病変部位へ効率的に届けられることが報告されています。
デンドリマーナノ粒子
- 2005年6月17日付『medGadget』で、ミシガン大学の研究者がメトトレキサートをデンドリマーに結合し、治療効果を約10倍に向上させたと報告しています。
ナノ粒子‑アプタマー複合体
- 2005年11月1日付『EurekAlert』に掲載された欧州がん学会の研究では、ナノ粒子とアプタマーの結合体がドセタキセルを前立腺がん細胞へ高い特異性で送達できることが示されました。
