|  | 健康と病気 >  | がん | がん治療

がん患者のための芸術療法

アートセラピスト

がんと診断された患者は、アートセラピストの支援を受けて創作活動を通じて感情を表現できます。認定アートセラピストは、ソーシャルワークやカウンセリング、教育などの資格を持ち、がん患者特有の課題(自己像の向上、集団療法、トラウマやうつへの対処)に対応したトレーニングを受けています。

仕組み

患者は自分の興味に合わせて、絵を描く・作る、作品を鑑賞して感想を語る、好きな絵画や写真をスクラップブックにまとめるなどの方法を選べます。医師の診察後や化学療法・放射線治療の合間に、これらの活動で心を落ち着けることができます。

科学的根拠

補完的治療としての芸術療法は、がん診断や治療に伴うネガティブな影響を軽減することが報告されています。米国がん協会によると、芸術療法は恐怖、怒り、ストレス、不安を和らげ、感情表現を促進します。脳内の快感物質の分泌や脳波の変化を通じて、感情調節に働きかけると考えられています。

研究例

シカゴのノースウェスタン・メモリアル病院で行われた研究(Journal of Pain and Symptom Management)では、週1回1時間の芸術療法を4か月間続けた結果、疲労、疼痛、抑うつ、不安、眠気、食欲不振が軽減し、全体的なウェルビーイングが向上したと報告されています。

スウェーデン・ウメア大学のジャック・リンド博士による研究(Reuters)でも、乳がん患者が5回の芸術療法を受けた後、健康状態と生活の質が改善したと示されています。

合併症と注意点

芸術療法自体に重大な副作用は少ないですが、がん患者の特有の心理的ニーズに対応できる資格を持つセラピストから受けることが重要です。また、芸術療法は他の医療処置と併用すべきであり、治療の代替として用いるべきではありません。

がん治療 - 関連記事