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化学療法がもたらす脱毛について

化学療法は主にがん治療に用いられる薬剤の総称です。現在、100種以上の化学療法薬があり、経口、外用クリーム、腫瘍や血管への注射、膀胱・腹腔・中枢神経系への注入など、さまざまな投与方法があります。がん細胞の増殖を妨げることが化学療法薬の根本的な目的であり、この作用ががん治療に有効である一方、毛髪の脱落などの副作用も引き起こします。

化学療法と細胞周期

脱毛の原因を理解するには、化学療法が体内の細胞にどのように影響するかを知る必要があります。体のすべての細胞は DNA により決まった機能を持ち、長寿命のものもあれば、短期間で増殖・死滅するものもあります。細胞は自身の DNA をコピーして増殖し、もし特定の細胞が十分に増殖できなくなると、その機能は失われます。

細胞増殖の仕組み

細胞増殖は主に5つのフェーズで進行します。

  • G0期:細胞が休止状態にある期間です。一部の細胞は長くこの状態にとどまります。
  • G1期:休止から脱した後の最初の段階で、約18〜30時間続きます。細胞は成長し、タンパク質合成を増やします。
  • S期:DNA の複製が行われる段階で、約18〜20時間です。
  • G2期:複製された DNA をチェックし、細胞分裂の準備をする期間で、2〜10時間続きます。
  • M期:実際の細胞分裂が起こる段階です。

化学療法と毛包細胞

化学療法薬は主に S 期または M 期を阻害し、細胞増殖を妨げます。増殖が頻繁に起こる細胞は影響を受けやすく、がん細胞はもちろん、毛包細胞も同様です。毛包細胞の増殖サイクルが中断されると、毛包細胞の数が減少し、結果として脱毛が起こります。

脱毛はいつ起こるか

一般的に、化学療法開始から約2週間で脱毛が始まります。治療開始から14日後には毛包細胞の数が十分に減少し、頭髪や眉毛、体毛が抜け始めます。薬剤によっては全身の毛が一度に抜け落ちることもあり、抜け始めてから3〜7日で完了します。脱毛は一時的なもので、治療を中止すれば毛包細胞は再び増殖し、毛は徐々に再生します。

脱毛への対処法

化学療法による脱毛を抑える方法は現在ありません。頭皮に氷を当てるなどの試みは、がん細胞への薬剤効果を減弱させる恐れがあります。最も実践的な対処は、事前に髪を短く切るか、頭を剃っておくことです。これにより、無制御な抜け毛による不快感やトラブルを防げます。

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