放射線療法の副作用と対策
放射線療法とは
放射線療法は、高エネルギーのX線・電子ビーム・放射性同位体などを用いてがん細胞のDNAを破壊し、増殖や転移を抑える治療法です。手術が難しい腫瘍の縮小や、化学療法・疼痛管理との併用にも用いられます。
治療の種類
- 内部放射線療法(ブラキセラピー):放射性物質を腫瘍内部または近傍に直接埋め込みます。
- 外部放射線療法:体外から放射線を照射し、複数回に分けて行うのが一般的です。
主な副作用
副作用は治療部位により異なりますが、共通して見られるものとして以下が挙げられます。
- 倦怠感・全身のだるさ
- 免疫力低下による感染リスク増加
- 照射部位の脱毛や皮膚の色素沈着
部位別の具体的な副作用は次のとおりです。
- 腹部・骨盤がん:吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、体重変化、腸・膀胱刺激症状、頻尿、早発閉経、膣乾燥、勃起不全、放射性腸炎(長期的な胃腸症状)
- 胸部がん:喉の痛み、嚥下困難、咳、息切れ
- 頭頸部がん:喉の痛み、口腔乾燥、脱毛、甲状腺機能低下症(甲状腺低下症)
担当医は症状に応じて緩和薬や対症療法を処方します。
副作用の期間
多くの副作用は治療終了後に徐々に軽減し、数週間から数か月で消失します。ただし、腹部・骨盤領域の放射線は長期的な合併症(腸閉塞、慢性下痢、頻尿、膀胱刺激、膣線維症、皮膚変化)を引き起こすことがあります。
注意すべきリスクサイン
以下の症状が現れた場合は速やかに医師に連絡し、受診できない場合は救急搬送してください。
- 体温が38℃以上の発熱
- 舌や喉の腫れ、出血
- 持続的な咳や痰に血が混じる
- 血尿・血便
- 3日以上続く激しい嘔吐・胸焼け・下痢
