非侵襲性子宮頸がんの治療法
非侵襲性子宮頸がんとは
子宮頸がんが子宮頸部の表面(外側粘膜)に限局し、子宮頸管や筋層、子宮本体に浸潤していない状態を「非侵襲性子宮頸がん」と呼びます。がん細胞が臓器内部に入っていないため、手術や治療の侵襲性が比較的低く、治療成績も良好です。
主な治療選択肢
非侵襲性子宮頸がんに対しては、以下の5つの治療法が一般的に選択されます。ほとんどは子宮頸部を温存し、子宮全摘が必要になるのは例外的です。
1. ループ電気外科的切除術(LEEP)
細い金属ワイヤーを電流で加熱し、円形のループで子宮頸部の口(外頸部)にあるがん細胞を切除します。切除範囲は正確にコントロールでき、出血や組織損傷が少ないのが特徴です。
2. 円錐切除(円錐生検)
外科用メスで子宮頸部の上下にまたがる円錐形の組織を切り取ります。切除した円錐状の組織は病理検査に回すことができ、がんの広がりを正確に評価できます。
3. レーザー手術
高エネルギーのレーザービームでがん細胞や前がん状態の組織を焼灼(やくしゃく)します。ビームは狭い範囲に集中させるため、周囲の正常組織へのダメージが最小限に抑えられます。
4. 凍結手術(クライオサージェリー)
極低温の液体窒素やプローブを用いて、がん組織を凍結させて死滅させます。熱を使わないため、血管や神経への影響が少なく、局所的にがんを除去できます。
5. 子宮全摘出術(子宮摘出)
上記の非侵襲的手術でがんが完全に除去できない、またはがんが子宮頸部や子宮体に拡がっている疑いがある場合に実施します。子宮と子宮頸部を一緒に摘出するため、最も侵襲的な手術です。通常は侵襲性が確認されたケースに限られます。
それぞれの治療法はがんの大きさ、部位、患者さんの年齢や将来の妊娠希望などを考慮して選択されます。適切な診断と専門医によるカウンセリングが、最適な治療決定につながります。
