肺がんの症状とステージ
肺がんの症状は、がんの進行度や影響を受ける部位によって異なります。がんは「ステージ」に分類され、進行度合いを示す番号や分類が付けられます。主に小細胞肺がん(SCLC)と非小細胞肺がん(NSCLC)の2タイプがあり、症状は似ていますがステージの付け方が異なります。
初期症状
早期の肺がんはほとんど自覚症状がありません。全症例の約25%は、定期的な胸部X線やCT検査で偶然に発見されます。
がんが大きくなると、止まらない咳、息切れ、喘鳴(ぜんめい)、胸痛が現れます。血痰(血の混じった咳)も起こることがあります。
進行したときの症状
がんが肺の神経や周囲組織に浸潤すると、肩や腕に痛みが広がります。声帯が障害されると声がかすれます。
食道にまで広がると嚥下(えんげ)が困難になり、肺炎を併発しやすくなります。気道が閉塞すると感染症が起こりやすくなります。
骨転移があると激しい骨痛が生じ、脳転移があると視力低下、頭痛、けいれんなどの神経症状が現れます。
非小細胞肺がん(NSCLC)のステージ
Stage I:がんは肺内に限局しています。
Stage II・III:肺外へ進行し、胸腔内にとどまりますが、リンパ節や隣接組織に広がります。
Stage IV:肺以外の遠隔臓器(肝臓、骨、脳など)へ転移しています。
小細胞肺がん(SCLC)の分類
「限定型(limited)」は胸腔内にとどまる状態です。
「広範型(extensive)」は胸腔外へ転移し、全身に広がった状態です。
ステージ別の治療方針
小細胞肺がん(限定型)では、化学療法・放射線療法・手術を組み合わせた治療が行われます。広範型では、症状緩和と生活の質向上を目的とした治療が中心です。
非小細胞肺がんでは、Stage Iで手術が主な治療となります。Stage IIでは手術に加えて放射線・化学療法が行われ、Stage III以降は手術が難しいため、放射線、化学療法、分子標的薬、免疫療法などが中心です。
