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中皮腫と腺癌の違いと特徴

中皮腫(メソテリオーマ)は、アスベストへの曝露が唯一の原因とされる稀な癌で、主に肺・心膜・腹膜の裏側に発生します。一方、腺癌は体内の腺組織や上皮組織に発生する癌で、肺だけでなく乳房や大腸、前立腺、胃など多様な臓器に見られます。両者は肺に影響を与える点で共通しますが、原因・症状・治療法・予後には大きな違いがあります。

原因

  • 中皮腫はアスベストへの直接的な職業曝露や、作業服に付着した繊維を家庭内で吸入する間接的な曝露など、アスベストのみが原因です。

    腺癌はアスベスト曝露に加え、タバコの煙、ラドン、マスタードガス、ウラン、各種ガス煙など、さまざまな環境因子が関与します。

症状

  • 中皮腫の主な症状は息切れや胸腔内への液体貯留です。

    腺癌でも同様の呼吸器症状が現れますが、血痰、発熱、嚥下困難といった追加症状がみられることがあります。

治療法

  • 中皮腫の治療には放射線療法、化学療法(例:アルムタ)、腫瘍や肺全摘手術、胸腔ドレナージが用いられます。

    腺癌は肺の部分切除や全摘、ビデオ支援胸腔鏡下手術(VATS)などが行われます。また、胸部にチューブを挿入して診断・治療を行うこともあります。

影響を受ける部位

  • 中皮腫は肺の胸膜、腹部の腹膜、心臓の心膜といった臓器の裏側を覆う膜に発生します。

    腺癌は肺のほか、乳房、結腸、前立腺、胃に加え、稀に膵臓や子宮頸部にも転移します。

予後

  • 両者とも早期発見が予後改善の鍵です。中皮腫は潜伏期間が最大50年と長く、症状が出た時点で進行がんであることが多く、診断後の平均生存期間は2年未満です。

    腺癌は部位やステージにより差がありますが、統計的には約17%の患者が診断後5年以上生存すると報告されています。

基本的な違い

  • 腺癌は上皮(膜)細胞を中心に侵食しますが、中皮腫は上皮細胞に加えて結合組織も巻き込みやすい点が特徴です。

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