重炭酸ナトリウムとがん

はじめに

毎年100万人以上ががんと診断され、標準治療が効果を示さない場合に代替医療を選択する人が増えています。重炭酸ナトリウムの摂取やハーブによるデトックス、酸素療法、エネルギー・磁気療法などがその例です。科学的根拠が乏しい治療法は「疑似科学」と批判されることもあります。

がんとは

がんは、細胞が制御できずに増殖し続ける状態です。正常な細胞はプログラムされた細胞死(アポトーシス)を行いますが、がん細胞はそれができず、損傷した細胞が増殖し続け、最終的に宿主の生命を脅かします。

細胞の増殖や死はDNAが指示しますが、化学物質、放射線、ウイルスなどでDNAが損傷すると、正しい指示が失われ、細胞は異常に増殖します。

重炭酸ナトリウム(ベーキングソーダ)について

重炭酸ナトリウムをがん治療に用いる主張は、がんの原因の一つとして酵母感染を挙げ、その酵母を殺すことでがんが治るというものです。この考えは、トゥリオ・シモンチーニ医師の発言に端を発しています。

重炭酸ナトリウムは酵母感染症に対しては有効とされていますが、酵母ががんを引き起こすという根拠は医学文献に存在しません。

使用上の注意

一部では効果がないだけで危険性は低いとする意見がありますが、大量摂取はリスクを伴います。オランダ保健監督局は、高血圧や心臓・肺・肝臓疾患、さらにはがん患者に対して、体内の酸塩基平衡が崩れる可能性があると警告しています。

考慮すべき点

科学的根拠は乏しいものの、他の治療法が効かない患者が精神的な慰めを得ることはあるかもしれません。しかし、治療の選択は医師と十分に相談した上で行うべきです。

代替療法全般

代替療法は、既存の標準治療が十分に効果を示さない場合の選択肢として用いられます。安全性や有効性を確認できないものも多く、自己判断での使用は避け、必ず医療専門家と相談してください。

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