X線チューブ使用時のオフフォーカス放射とは
オフフォーカス放射とは
オフフォーカス放射は、X線チューブの焦点(焦点スポット)以外の領域から放出されるX線です。主な原因は次のとおりです。
- 電子散乱:陰極から放出された電子の一部がアノードに到達する前に散乱し、焦点外の位置でX線が生成されます。
- ブレムストラールング(ブレーキング放射):電子がアノード付近で急減速する際に放出される放射で、その一部が焦点外に放出されます。
- 特性放射:X線光子によりアノードの原子がイオン化されると放出される放射で、こちらも焦点外になることがあります。
ビームの拡がりとリードコリメータの設計
リードコリメータは焦点外領域からの放射を遮断してオフフォーカス放射を減少させますが、ビームの自然な拡がり(ビームダイバージェンス)を考慮する必要があります。電子は焦点からさまざまな角度でアノードに衝突するため、放射は円錐状に広がります。そのため、コリメータはビームの拡がりを許容しつつ、焦点外放射を遮断できる十分なサイズと形状で設計しなければなりません。コリメータの形状や寸法は、使用するX線チューブや求められるビームサイズに応じて決定します。
オフフォーカス放射の低減策
オフフォーカス放射は患者やスタッフへの不要な被ばくの原因となるため、以下の対策が重要です。
- リードコリメータによる遮蔽
- X線チューブの正確なアラインメントの確保
- 適切なシールドの使用で焦点外放射をブロック
