精巣癌患者におけるテストステロン補充療法
機能
テストステロンは男性ホルモンで、筋肉量の維持、赤血球の産生、骨密度の保持に重要です。男性では精巣で産生されますが、精巣癌の手術、化学療法、放射線治療により分泌が低下します。片側または両側の精巣を摘出すると、テストステロンの産生はほぼ止まります。
低テストステロンの影響
テストステロンが不足すると、疲労感や筋肉量の減少、骨がもろくなり骨折しやすくなります。また、赤血球が減少し貧血を起こすこともあります。
補充療法の方法
テストステロン補充は主に以下の3つの方法があります。
- 注射:2〜3週間ごとに筋肉内へ投与。副作用が最も強いことがあります。
- パッチ:皮膚に貼付し、毎日交換。部位は肩や腹部など。
- ジェル:肩や上腕に塗布し、毎日使用。皮膚接触に注意が必要です。
副作用
- パッチは皮膚刺激を起こすことがあります。
- ジェルは完全に吸収される前に他人の皮膚に触れると、ホルモンが移行するリスクがあります。
- 注射は血中ホルモン濃度が急上昇・急下降し、血球数の変動を招くことがあります。
- 共通の副作用として、にきび、むくみ、乳房肥大、精子産生の低下などがあります。
注意点
テストステロン補充は前立腺がんのリスクを高める可能性があり、既存の前立腺がんが増悪することもあります。治療開始前に必ず医師と前立腺がんリスクについて相談してください。
