応用行動分析(ABA)の活動例と実施方法

応用行動分析(Applied Behavior Analysis、ABA)は、発達障害、特に自閉症スペクトラム障害を持つ子どもの生活機能向上を目指す行動修正法です。活動と報酬を組み合わせて、適切な行動を学習させます。以下に、ABAでよく用いられる具体的な活動例とその手順を紹介します。

受容ラベリング(Receptive Labeling)

子どものスキルレベルに合わせて、テーブルに3〜5枚の画像を並べます。子どもに特定の画像を指差すよう指示し、正解したらすぐに褒めます。間違えた場合は「もう一度やってみよう」と優しく促し、正しい画像へ導くヒントを与えます。

例:豚、花、車の画像を並べ、「車を指さして」と依頼。子どもが豚を指したら「もう一度。乗るものはどれかな?」と説明し、正解へ導きます。

視点スキル(Perspective Skills)

自閉症児は自分と他者の感情や視点を理解しにくいことがあります。子どもが他者の立場になりきるゲームを通じて、相手の欲求や感情を推測させます。

手順:床に食べ物の画像を2〜4枚円形に並べ、中心に子どもの好きなおもちゃや人形を置く。人形が「どの食べ物が欲しい?」と尋ね、子どもが適切な画像を選んだら褒めます。間違えたら「もう一度」と優しく促します。

物の識別(Object Identification)

形・音・機能で物を識別できるようになることは、ABAの重要な要素です。日常的に使う物の画像(例:スプーン、靴、毛布)を3〜5枚見せ、「何で食べる?」と質問し、正解すれば称賛します。誤答時は「もう一度」「長くて銀色だよ」などのヒントで導きます。色・音・形の識別練習にも応用できます。

順序付け(Sequencing)

タスクや概念の正しい順序を学ぶ練習です。文字カード(A、B、Cなど)を並べ、最初の文字を選ばせます。正解なら褒め、誤答なら「もう一度」と適切なカードを示すヒントを出します。

同様に、服を着替える、歯を磨く、手を洗うといった日常活動も3段階に分けて順序を選ばせます。例:手洗いの場合「水を出す→石鹸をつける→すすぐ」の順にカードを並べ、正しい順序を選ばせて称賛します。

これらの活動は、子どもの興味やレベルに合わせて難易度を調整し、適切な報酬とともに繰り返し実施することで、行動の定着を促します。

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