概要

臨床化学は病理学の一分野で、血液や尿など体液の成分を分析します。検査の結果、血液中の酸と塩基のバランスが崩れ、アシドーシス(血液が酸性に傾く)やアルカロシス(血液がアルカリ性に傾く)と診断されることがあります。これらは放置すると生命に危険を及ぼすため、早期の診断と適切な治療が重要です。

基礎知識

  • 血液のpHは 7.35〜7.45 の範囲に保たれる必要があります。pH が 7 未満になると酸性(アシドーシス)、7.45 を超えるとアルカリ性(アルカロシス)となります。

分類

  • 呼吸性アシドーシス/アルカロシスは、呼吸に伴う二酸化炭素濃度の変化が原因です。肺疾患や呼吸障害が主な要因です。

  • 代謝性アシドーシス/アルカロシスは、血中の重炭酸イオン(HCO₃⁻)の量が変化することで起こります。腎臓疾患、激しい嘔吐、代謝異常などが原因となります。

体内調節機構

  • 肺と腎臓が血液のpH調節に中心的な役割を果たします。代謝過程で主に炭酸(CO₂+H₂O)や乳酸、ケトン酸などが産生されます。肺は呼吸により二酸化炭素を排出し、腎臓は尿を通じて酸を排泄しつつ、重炭酸イオンを再吸収または産生してアルカリ側のバランスを整えます。

診断

  • 血液ガス分析と電解質測定が基本です。血液ガス検査では酸素、二酸化炭素、pH を測定し、重炭酸イオン濃度を算出します。電解質検査(Na⁺、K⁺、Cl⁻、HCO₃⁻)は、酸塩基平衡の異常を示す重要な指標です。

治療

  • まず血液中の酸または塩基を中和し、pH を正常範囲に戻すことが最優先です。その後、根本原因に応じた治療を行います。たとえば、呼吸器系の疾患が原因の場合は気管支拡張薬や酸素吸入が使用されます。