血栓の診断と治療指針
血栓(血液凝固)は、外傷など体が出血した際に自然に起こる防御機構です。皮膚が切れて出血すると、体は直ちに血液を凝固させて血流を止めようとします。しかし、血流内部で血栓が形成されると、静脈や動脈を通じて移動し、最終的に循環を妨げる危険があります。正確な診断には、血栓の種類、症状、検査方法を適切に把握することが重要です。
血栓の種類
- 静脈血栓(静脈血栓症):形成が比較的緩やかで、痛み、腫れ、皮膚の変色などの症状が徐々に現れます。
- 動脈血栓(動脈血栓症):急性の事象に伴い急速に発生し、組織への酸素供給が急激に遮断されます。
主な症状
- 静脈血栓:四肢に腫れや赤みが現れ、圧痛を伴うことが多いです。肺に血栓が移動すると肺塞栓症を引き起こすことがあります。
- 動脈血栓:影響を受けた四肢が白くなり、冷たく感じられ、激しい疼痛が生じます。血流が遮断されるため、組織壊死の危険があります。
静脈血栓の検査
- 超音波検査(エコー)が最も一般的です。
- 血管造影:血流に造影剤を注入しX線で撮影し、異常な色の領域として血栓を確認します。
- 血液検査や、肺塞栓症の有無を調べるための特殊検査も併用されます。
動脈血栓の検査
- 緊急性が高いため、診断と同時に治療が行われます。
- 心臓カテーテルや心電図(EKG)は心筋梗塞を伴う場合に使用されます。
- 動脈造影:血管造影と同様に造影剤を用いてX線撮影で血栓を確認します。
- 脳卒中が疑われる場合は、CT(コンピュータ断層撮影)で頭部の血栓や腫瘍を検出します。
注意点・警告
- 血栓は生命を脅かす重大な合併症です。血栓が心臓、脳、肺へ移動し血流を遮断すると致死的になることがあります。
- 切創や外傷で血管が損傷し、四肢に腫れ・赤み・痛みが出た場合は、速やかに医師の診察を受けてください。
