高カリウム血症の概要と対策
高カリウム血症は血液中のカリウム濃度が上昇する状態で、入院患者の約8%が罹患しています。軽症は点滴などで対処できることが多いですが、重症は基礎疾患の治療が必要で、生命に関わる緊急事態となります。
症状
- 多くの場合無症状ですが、症状が出ると心悸亢進や不整脈、胸部の違和感を感じます。
- 筋力低下、吐き気、四肢のしびれ・チクチク感も見られます。
- 脈拍が弱く、遅くなる、あるいは消失することがあります。重症になると心停止に至ります。
原因
- 腎機能不全が最も一般的な原因で、カリウムの排泄が低下します。
- 副腎疾患や、細胞からカリウムが血中に移動する病態、カリウム含有薬の使用も原因になります。
- 腎機能が低下するとカリウムが体内に蓄積しやすくなるため、カリウムを含む薬剤は禁忌です。
診断
- 血清カリウム測定で診断します。基準値を超える場合は心電図(ECG)を実施し、典型的な変化や不整脈の有無を確認します。
治療
- 原因と重症度に応じて治療方針が変わります。
- カリウム濃度を低下させるため、原因薬の中止、インスリンとブドウ糖の静脈投与でカリウムを細胞内へ移動させます。
- 利尿剤で尿中排泄を促進し、必要に応じて透析で迅速に除去します。
- 重症例は心電図の変化が認められ、入院管理が必要です。
予防
- 既知の高カリウムリスクがある場合は定期的に血清カリウムを測定し、変化を早期に把握します。
- 基礎疾患や使用薬剤を適切に管理し、カリウム過剰を防ぎます。
