CBC(全血球計算)検査結果の解説
血液学
血液学は血液そのものを対象とする学問です。かつては血液を観察できる顕微鏡と経験だけが診断手段でしたが、現在はセルカウンターと呼ばれる自動装置と血液専門医の両方が診断に活用されています。セルカウンターは無線周波数や電気インピーダンスを利用して細胞数やサイズを測定し、化学薬品で血液の化学的特性も解析します。
全血球計算(CBC)
CBCは赤血球(RBC)、白血球(WBC)、血小板(PLT)の数とそれぞれの形態・サイズを一度に把握できる検査です。血液サンプルはまずガラススライドに血液塗抹(スミア)を作り、顕微鏡で観察できる状態にします。その後自動解析装置に投入し、コンピュータアルゴリズムで異常が検出された場合はフラグが立てられます。血液専門医はスライドを確認し、装置の結果を最終的に確定します。正常値は検査施設により若干異なります。
赤血球数(RBC)
赤血球数は体内に流れる赤血球の総数を示し、通常は1µL(1ミリリットルの千分の一)あたり4.5〜6.1×10⁶個です。赤血球のサイズと形は平均赤血球容積(MCV)や形態学的評価で測定され、平均ヘモグロビン量(MCH)は各赤血球内のヘモグロビン平均量を示します。
ヘモグロビンとヘマトクリット
ヘモグロビンは赤血球内で酸素を運搬するタンパク質です。ヘマトクリットは血液全体に占める赤血球の体積比を指し、男性は約42〜52%、女性は約37〜47%です。ヘモグロビン濃度は男性で14〜18 g/dL、女性で12〜16 g/dL が一般的です。
白血球数(WBC)
白血球は体内の防御機構を担う細胞で、感染や炎症があると数が増加します。正常範囲は1µLあたり約4,500〜11,500個です。
血小板数(PLT)
血小板は血液凝固に関与する細胞片で、出血止血能力の指標となります。正常範囲は1µLあたり150,000〜450,000個です。
スライドレビュー
自動解析装置が異常を正確に識別できない場合、血液専門医はスライド上の血液塗抹を顕微鏡で直接観察します。経験豊富な医師は、遺伝性異常や寄生虫など微細な変化を見分けることができます。
